その他基剤のプロフィール:塩(ソルト)
塩は、塩化ナトリウムを主な成分とし、海水の乾燥・岩塩の採掘によって生産される物質です。塩味をつける調味料として、また保存(塩漬け・塩蔵)などの目的で食品に使用されています。 工業用としては、ソーダ工業用・融氷雪用・水処理設備の一種の軟化器に使われるイオン交換樹脂の再生などに使用されています。 当サイトでは、バスソルトなどの入浴剤やスクラブソルトなとの美容用としても利用法を紹介しています。
目次
1.塩(ソルト)のプロフィール
(1)塩(ソルト)の種類と特徴
1)原料による分類
2)作り方の違いによる分類
(2)塩(ソルト)の規格
(3)クレイの種類
(4)クレイの利用方法
(5)クレイを使用するときの注意点
2ソルトを使用したレシピ
(1)バスソルト
(2)スクラブソルト
1.塩(ソルト)のプロフィール
(1)塩(ソルト)の種類と特徴
塩と言っても、世界中にはさまざまな種類の塩があります。 スーパーでもネット通販でもいろんな塩が販売されています。 安価な精製塩、粗塩、ミルでひいて使うタイプの岩塩や、とても高価な自然塩など。 産地も日本だけではないので、何を基準に塩を選んで良いのかわからない…という方も多いかもしれません。
塩の種類は、原料や製法、製造の際に使用する装置によって違うので、その分類方法が非常に多岐に渡ります。ここではその家庭用の塩の種類とその分類方法、その特徴について基本的なことをお伝えします。
1)原料による分類
まず原料による分類から紹介します。販売されている塩の原料は主に、海水塩・岩塩・湖塩の三っです。
海水塩
海水塩は海の水からとられた塩です。太陽の光と風で干して水分を飛ばして作る天日塩や、釜で塩を煮詰めて作るなどの製法などが昔から行われていますが、最近は、海水からとった塩を電気分解して食塩を作る製法がメーンです。
天日塩は天日海水塩とも呼ばれていて、その名のとおり、汲み上げた海水を天日で乾かして作ります。昔ながらの、もっともオーソドックスな方法だといえるでしょう。 海水塩は海のミネラルやにがりを含み、血中成分との親和性が非常に高いのが特徴です。天然塩の基本となる塩です。
岩塩
岩塩は、昔海だった所が地球の地殻変動で陸地となり、海水が長い歳月をかけて蒸発し成分が結晶化し層になったものです。アンデスのピンク色をしたローズソルトやヒマラヤ山脈などの岩塩などが有名です。 岩塩は世界各地で採れますが、日本ではほとんど岩塩は採れません。
岩塩は種類がとても多く、 定番のピンクだけではなく、黄色や黒などいろいろなものがあります。 岩塩の中に含まれている鉱物も様々です。岩塩は海水塩よりも塩辛いのが特徴です。バスソルトなどに使われている岩塩は鉱物が多く含まれていますが、食用に向いていません。
湖塩
湖塩は、死海やカスピ海、ボリビアのウユニ塩湖の塩などが有名です。 ただし、日本には塩湖はありません。 湖塩は海水が岩塩に変化する途中の状態で、生産量も少なく貴重な塩です。
2)作り方の違いによる分類
精製塩
精製塩は海水から電気分解でナトリウムイオンを抽出し濃い塩水をつくり、その後煮詰めて塩の結晶をつくります。 大規模生産されていて安価で入手でき、品質が安定しているのが特徴です。 サラサラしていて水に溶けやすいです。
再製加工塩
再製加工塩は、主に輸入した塩や精製塩にミネラル分やにがりを添加して成分調整した塩です。 原塩は外国産の天日塩を使用し、日本の技術を生かしてにがりを含ませているものが多いです。
天然塩・自然塩
天然塩、自然塩は主に昔ながらの塩田などで自然に濃縮する製法で作られた塩です。 塩化ナトリウムの純度が低く、その分、他のマグネシウムやカリウム、カルシウムなどのミネラルが多く含まれているのが特徴です。 天日干しで作ったものは天日塩、天日干しの途中で煮詰めた平窯塩や岩塩・湖塩などがあります。 天然塩、自然塩は生産数が少なく手間もかかります。 そのため精製塩と比較すると高価なものが多いです。
粗塩
精製塩に対して精製してない塩で、ミネラル分が含まれている塩は”粗塩”と呼ばれています。 粗塩は、特に成分や法律によって定義された言葉ではありません。
(2)塩(ソルト)の規格
食品としての塩の規格には、世界的にはコーデックス規格、日本では塩事業センターや、日本塩工業会などの品質規格があります。 塩化ナトリウム(NACL)の純度と他の含有物などについて規定しています。
1) コーデックス規格
世界的に通用する唯一の食品規格であるコーデックス規格(国際食品規格)では、食用塩についてのコーデックス規格を以下の通り定めています。
成分 NaCl純度(乾物基準、添加物除く)=97%以上
副成分 カルシウム・カリウム・マグネシウム・ナトリウムの硫酸塩、炭酸塩、 臭化物塩、カルシウム・カリウム・マグネシウムの塩化物=3%未満
*その他 有害物質、添加剤などの最大含有量
2) 日本における規格と表示
日本では食塩、並塩、精製塩などを総称して「食塩類」としています。塩事業センター及び日本塩工業会等の品質規格で「食塩」は塩化ナトリウム含有量が99%以上のもの、
並塩」は95%以上のものとされています。また「精製塩」は塩事業センターの品質規格で塩化ナトリウム含有量99.5%以上のものをいいます。
3)その他天日塩の規格
その他、フランスや朝鮮半島などで、生産者組合によりそれぞれの規格が提案されています。
(3)精製塩と天然塩との違い
精製塩と天然塩にはどんな違いがあるのでしょうか?
一般的に精製塩は、不要物をできるだけ取り除いてナトリウム分の含有量をできるだけ高めようとするため、ミネラル分も一緒に取り除かれて、成分がほぼナトリウムのみになってしまうのです。 例えば、食塩などはナトリウムが99%以上です。
それに対して天然塩は、ミネラルをはじめ、栄養分が豊富です。天然塩(自然塩)また再生塩にはニガリやカルシウムなどのミネラルが多く含まれています。 そのため、結晶の形も味もさまざまな違いがあります。
(4)アロマ手作りで使用する塩の種類と選び方
入浴剤(バスソルト)やスクラブソルトで使用する塩は、ミネラル分が豊富な天然塩由来の塩(ソルト)をオススメしています。手作りコスメや入浴剤用としてバスソルトやスクラブソルトとして販売されているものが良いでしょう。
ミネラル分が豊富な死海の塩はオススメです、