精油のプロフィール(タイム)
目次
1.タイム精油のプロフィール
2.タイム精油の色、香りの特徴
3.タイム精油のオススメの使いかた
4.タイム精油の作用、効能について(参考)
★精油の作用、効能について
5.タイム精油を使ったレシピ
1.タイム精油のプロフィール(アロマ療法大全:モニカヴェルナー著ほかより)

植物名:タイム
英名:Tymus
学名: Thymus vulgaris
科名:シソ科
種類:多年草
産地の例:アメリカ、イギリス、フランス
抽出部位:葉
抽出方法:水蒸気蒸留法
成分の一例:リナロール、ゲラニオール、α-ピネン、β-カリオフィレン、カルバクロール、チモールなど
タイム (thyme) はシソ科タイム属 (Thymus) の植物の総称で、およそ350種があります。日本ではタチジャコウソウ(コモンタイム、T. vulgaris)のことを一般にタイムと呼びます。樹高40センチメートルほどの小低木で、ハーブの一種として料理などに幅広く利用されています。原産はヨーロッパ、北アフリカ、アジアで、多くの種がケモタイプを持つことが知られています。
ケモタイプとは、同じ腫の中で精油の化学特性が異なる種のことです。コモンタイム(Thymus vulgaris)から採れる精油は、気候、土壌、など様々な生育条件によって、成分の含有率が非常に変動します。一般的なタイム種には、リナロールをはじめ、ゲラニオール、チモールなどのケモタイプがあります。
その中でリナノール成分が特徴的なリナロール種は、中央ヨーロッパや南ヨーロッパの、標高が低く湿度の高い泥石灰岩質土壌、ヨーロッパの北部に生育しています。タイムのケモタイプの中でも比較的刺激がおだやかです。
チモール種は強いっ殺菌作用をもちことが知られています。
2.タイム(タイム・ リナロール)精油の色、香りの香りの特徴(参考)
(1)香りの特徴
香りの特徴:ハーブ系 (アロマテラピー図鑑より)
:甘みのある強いハーブの香り。
:レモンのようなすっきりした香り。
(*アロマ療法大全より)
:温かみがあり、薬草的で、フローラル、パウダリーな香り。
(*エッセンシャルオイル&ハーブウオーター375 より)
(2)香りのノート(参考) (アロマテラピー図鑑より)
揮発度:トップ〜ミドルノート
香りの強さ:強
(3)色(参考)
:淡淡黄色(アロマテラピー図鑑より)
3.タイム(タイム・リナロール)精油のオススメの使い方
使用の難易度:慣れてきたら
使い方(アロマテラピー図鑑より)
においの気になるゴミ箱などの抗菌スプレーに。
適用可:芳香浴、スチーム吸入、湿布、アロマクラフト
低濃度で使用:沐浴、トリートメント
精油の働き(アロマテラピー図鑑より)
心へ
元気付け、不安をやわらげる。 |
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体へ
気管支の痛みをやわらげる。 |
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免疫力を高め、感染症を予防する。 |
肌へ
頭皮と髪をととのえる。 |
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このような時にオススメ!
・お部屋やクローゼットの消臭に!
タイムは「勇気」の意味の名のあるパワフルな消毒作用を持つ強い香りが特徴です。
お部屋やクローゼットの消臭に使用してみましょう。
使用上の注意(アロマテラピー図鑑より)
- 刺激があるため、低濃度での使用がおすすめ。
- 妊娠中、授乳中の使用は避ける。
4.タイム精油の効能について(参考)
*著名な参考文献より紹介
特性(参考)
:内用
全体的な刺激作用、心身の刺激作用、毛細血管の循環の刺激作用
神経の強壮作用
知性を刺激する作用(があるとされる)
催淫作用(があるとされる)
食用増進作用
血圧上昇作用(コージョルおよびカザルによる)
鎮痙作用
健胃作用
呼吸器官の粘膜の緩和作用、去痰作用(分泌を変化させる)
腸内および肺の殺菌消毒作用、性尿器の殺菌消毒作用
伝染病に際して白血球の生産を促す作用
利尿作用
発汗作用
通経作用
駆風作用
駆虫作用
かるい催眠作用
:外用
殺菌消毒作用、殺菌作用(特に過酸化エッセンス)
抗毒作用
防腐作用
瘢痕形成(癒創)作用
誘導作用
抗リウマチ作用
寄生虫駆除作用
(*ジャン•バルネ博士の植物=芳香療法より;成分に違いのあるものがあるが、特性は似ているとしてタイムとしての記載している)
:記載なし(*アロマテラピー <芳香療法>の理論と実際より)
:ひろい作用スペクトルを有する強力な抗感染+++
全身的強壮
(*フランスアロマテラピー大全より)
:からだに対する作用
抗菌(大腸菌、B群連鎖球菌)、抗真菌、強い滅菌(消毒)作用、消炎、免疫刺激、喀痰溶解、去痰、
気管支痙攣抑制、血行促進、血圧上昇、加温、消化促進、食欲増進、鎮痛、麻酔作用、全身強壮
(*アロマ療法大全より)
;記載なし
(*エッセンシャルオイル&ハーブウオーター375 より)
適応(参考)
:内用
心身の衰弱、不安症、神経衰弱、各種神経症
(小児の)貧血
低血圧
萎黄病
痙攣性咳嗽(百日ぜき、H•シュルツによる)
肺の各種疾患/気腫、真菌症、気管支炎
結核
喘息
胃の無緊張症(消化緩慢)
腸内の各種感染症(腸チフス)、尿路の各種感染症
腸内異常発酵、鼓腸
冷え•寒けに起因する疾患(流感、鼻かぜ、体のふしぶしの痛みやだるさ、こり、悪寒、アンギナなど)。これらに対して最も有効な薬剤の一である。
各種の感染症
癤
リウマチ
循環系の各種障害
月経の異常停止
白帯下(デイジョン大学のM•ジローによる)
腸内寄生虫(回虫、蟯虫、十二指腸虫、条虫)
不眠症
:外用
各種皮膚病、癤、各種創傷
白帯下
歯と口腔との衛生
全身的な疲労(沐浴)
関節リウマチ、筋肉リウマチ、痛風、関節病体質
脱毛
皮膚の消毒
シラミ寄生虫、疥癬
(*ジャン•バルネ博士の植物=芳香療法より)
:記載なし(*アロマテラピー <芳香療法>の理論と実際より)
:患部の位置を問わず、感染症病理症状がおこった部位+++
全身的疲労
(*フランスアロマテラピー大全より)
:風邪とその予防、気管支炎、細菌性扁桃炎、防虫、足の真菌症(水虫など)、筋肉緊張、関節痛、関節症、膀胱炎、全身虚弱(無力症)
(*アロマ療法大全より)
:局所の抗感染症全般
(*エッセンシャルオイル&ハーブウオーター375 より)
安全上の記載(参考)
:記載なし(*ジャン•バルネ博士の植物=芳香療法より)
:記載なし(*アロマテラピー <芳香療法>の理論と実際より)
:禁忌:外用(皮膚焼芍性)
(*フランスアロマテラピー大全より)
:タイム•チモールは非常に有効な精油であるが、注意して使用しなければならず、専門知識が必ず必要である。高用量(1%を超える濃度)で使用できるのは、成人と青年のみで、妊婦(子宮収縮作用があるため)や幼児、さらに皮膚が敏感な人に使う場合は注意を要する。
桓毒性がよく報告されているが、これはフランスのアロマセラピーでよく行なわれているように、カプセルで長期期間使用した例に限られている。
(*アロマ療法大全より)
;皮膚に対して腐食性があるかもしれないので、使用には細心の注意が必要である。
(*エッセンシャルオイル&ハーブウオーター375 より)
★精油の作用、効能について
現在書籍およびネット上には、精油の効能についてさまざまな情報が出されています。
本当なのか実際にどうなのか確認したい人は多いと思います。精油の効能を知りたくて、当サイトにたどりついた人もいるかもしれません。
精油は植物に含まれている様々な成分を濃縮したものです。これまでの長い植物療法の歴史からも、近年行われているいろいろな研究からも、精油が人体に様々な作用をすることは間違いないでしょう。(プラス面、マイナス面とも)。
しかし、様々な成分が含まれている複雑な物質である精油が、これまた複雑な人体システムに作用する詳細はまだほとんどわかっていないというのが実際のところです。
精油の効果についての様々な情報について、当サイトでどれが正しいか間違っているか結論することは正直なところ無理です。
そこで、当サイトでは、参考文献として取り上げている文献の記載を、参考として列記しています。
取り上げた以下の参考文献は、それぞれアロマテラピーの世界ではみとめられている文献です。
参考になれば幸いです。
著名著者による文献
*ジャン•バルネ博士の植物=芳香療法
*アロマテラピー <芳香療法>の理論と実際
*フランスアロマテラピー大全
*アロマ療法大全
*エッセンシャルオイル&ハーブウオーター375
その他一般的なアロマテラピーの文献
*アロマテラピー図鑑